変形膝関節症って何?治療のための手術にはどんな種類があるの?

膝が痛くて専門医に診てもらったら変形性膝関節症だと診断された・・・
治療のための手術をすすめられたけれど、難しくて何が良いのかよく分からない・・・

そんな人のために変形性膝関節症についてまとめました。
いつ手術をするべきなのか・どんな手術があるのか・それぞれ、入院期間やリハビリはどのぐらいなのでしょうか?
しっかりとした知識で自分の身体を理解して、健康にお散歩できるようになりましょう!

手術に踏み切るための基準

変形性膝関節症の専門医の治療法で痛み止めの注射や、飲み薬、シップや運動療法などあります。
しかし、それでも痛みが取れない人や、膝軟骨がなくなっている人には、手術療法での改善があります。

3~6ヶ月色々な策をしても だめな場合は、手術が検討されることがあります。

本当に今の自分に手術が必要なのか決断に悩むと思います。
そんな人のために基準を3つにまとめました。
正しい判断を下して、膝の痛みとおさらばしましょう。

  1. 痛みが激しくて生活に支障があり、骨がむき出しになっていると 専門医に言われましたか?
  2. 運動ができていますか?
    薬ばかりに頼っていると筋力が落ちてしまいがちです。
    激しい痛みですと運動できない時もありますが、自宅やプールでも痛みを緩和しながら膝周りの筋力をつけることで、手術を回避できることもあります。
  3. 膝の痛みのために、活動がの範囲が狭くなり動かなくなる事で、益々関節機能や筋力が衰えてないですか?

足の痛みで動かなくなると、内臓とかにも影響してきます。
健康的に寿命を全うするためにも、状況によっては手術を判断せざるを得ないのではないでしょうか。

どんな手術があるのか?

では、実際にどんな手術があるのでしょうか。
その代表的なものについてまとめました。

人工膝(ひざ)関節置換術

人工膝(ひざ)関節置換術は、膝の関節表面を人口の関節に置き換えるものです。

加齢だけでなく、肥満によって膝が体重の負担を支えられなくなったり、骨粗鬆症などの生活習慣病も原因ではあります。

軟骨がすり減って骨同士がぶつかり合って痛む場合に人工関節に置き換えます。
損傷している関節表面を取り除き、骨の表面を削ることから始まります。

その場所にポリエチレンと金属でできた人口関節が取り付けられるのです。

最大のメリットは痛みを改善する効果があることです。
また、通常13cm位の膝の切開が、最近では体格などにもよりますが、10cm前後の傷で済むようにもなってきています。

ただし、体内に異物を入れているわけですから、馴染むまで3カ月~6カ月はある程度の痛みや違和感があるようです。

デメリットは、永久的なものではないという事です。

耐用年数は、15年~20年という説や、20年~30年という説がありますが、再度行う人工関節再置換術は最初の置換術よりも大変です。

感染症などが起きない限り、すぐに入れ替える事はないようですが、耐久性を計算して、60歳~65歳以上の人が対象になることが多い様です。

正座は曲がり具合が悪くなるとも言われています。

入院期間は症状や病院によって多少違いはあると思いますが、1カ月位です。
リハビリも手術後1カ月位です。

関節鏡視下手術(内視鏡)

関節鏡視下手術(内視鏡)は、一言で済ませると関節内の掃除をする手術です。

変形性膝関節症の初期症状の傷口が小さい手術で、関節鏡を使います。

変形性膝関節症になると関節内で軟骨のささくれや擦り切れた半月板の除去する目的です。
他には傷んだ軟骨を取り除く、膝関節の内部に剥がれ落ちた組織の破片を取り除いたり、液体を流して洗ったりします。

除去ばかりでなく、靭帯の再建や半月板の修復や、傷付いた関節換骨の移植修復なども行います。

手術は膝に数か所穴をあけて行うもので、比較的短期間で退院できる体に負担が軽いものです。

手術後を含めた入院期間は、8日~14日位で、リハビリは1週間~10日ほどが一般的です。
若い患者さんが多いようです。

高位脛骨骨切り

骨切り術は、o脚やx脚のの変形性を治す手術です。

症状は、軟骨のすり減り具合が軽度から中度位の40代~60代の若い人が対象です。

手術はすねの部分を切り、人口骨を入れます。
通常に生活に戻れるには2~3カ月かかりますし、見た目が少し変わるでしょう。

しかしメリットは、農作業や運動などの労働に復帰できることです。

デメリットは切った骨が合わさるのに、時間がかかりますし、痛みも数カ月あります。

入院期間は1~2ヶ月かかり、リハビリは退院後から2~4ヶ月かかります。
完全に痛みを取り除くことは難しいかもしれませんが、膝がスムーズに動かせるようになるようです。

手術したその後のリハビリの重要性

手術をしたからと言って、すべての膝の痛みがなくなるわけではありません。

2つのタイプがあります。
手術前からの痛みと手術後の痛みがあります。

手術前からの痛みで解決するのは関節の痛みなんです。
関節周りに痛みがあった時は手術をしても残ることが多いです。
特に腱(けん)などです。

手術後の痛みは感覚神経を切って手術するために起きる痛みです。
そして、手術前には使っていない膝周りの腱や筋肉が使いすぎての痛みが出る事もあります。

でも神経障害とう痛治療薬で感覚神経の切断の治療が出来ます。
そしてリハビリによってこのような痛みの多くは改善していきます。

入院日数とリハビリ期間について

一般的には手術後2~3日で歩く練習から始まります。
痛みは手術後2日くらいはまだありますが取れていく様です。

そして、3週間ほどの入院期間中にリハビリをしていきます。
まず、膝の曲げ伸ばしや、歩行の訓練がメインになります。

日常生活での階段の上り下りが出来るように膝周りの筋力を鍛える訓練なども行います。
手術で筋肉を切っていますので、すぐに曲げる事は出来ません。

それより最初は痛みを 堪えながらの訓練になるでしょう。
リハビリは様々な機械で行います。

しかし、理学療法士の声掛けの信頼関係で、毎日少しずつ曲がらなかった膝が曲がっていくのです。

患者さんの足に触れ、状況を最も良く判断している理学療法士の励ましは、リハビリの張り合いになるでしょう。

手術費用の保健適用について

手術と言われても、それに関わる費用がどのくらいかかるかは気になるところです。

こののちに紹介します3種類の手術は、基本的に健康保険の対象にはなります。
高額療養制度の対象は人工関節置換手術と高位脛骨骨切り術です。

手術にかかる費用は、70歳以上と69歳以下では違います。

70歳以上で現役並みの収入がある人以外で通常は、入院が月をまたがない場合は5万円位に対して、月をまたぐ入院の場合は10万円位かかってしまいます。

69歳以下の一般所得層の人は、入院が月をまたがない場合は10万円位に対して、月をまたぐ入院の場合は20万位かかってしまいます。

事前に入院期間がどれくらいになるか専門医に尋ねて出来るだけ月の初めに入院された方がお徳のようです。

同じ手術、同じ入院日数で金額が違いすぎるのは損した気持ちになっちゃいますよね。

手術をするにあたっての注意することとは

どの手術も一番の心配は感染症です。

血液サラサラの薬を服用していたり、喫煙している人や虫歯の人も治療をしてからと言われる場合があります。
糖尿病でも数値によっては手術が延期になります。

勿論手術をする場合は、病院選びも大切です。
最近では整形外科も膝専門などと細分化されているようです。

命にかかわる手術でなくとも、体に負担が全く無い訳ではありません。
よく専門医や家族と話し合って決められることをお勧めします。

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